朝のリレー

カムチャッツカの若者がきりんの夢をみているとき
           メキシコの娘が朝もやの中でバスを待っている・・・

最近のお気に入りのCMの1節です。
私が谷川俊太郎の「朝のリレー」に出会ったのは中学生の時の教科書(私の記憶では小学生の教科書だったのですが、記憶なんて曖昧なものなんですね)でした。初めてこの詩を読んだとき、さわやかな感動を覚えたことを今でもはっきり覚えています。そうか、地球はみんなのもので、みんながいろんなところでいろんな朝を迎えているんだな・・・当たり前のことが、すごく新鮮に思えました。

地球上に住む全人類が、地球という1つの星の上で暮らしています。色白で金髪の人や黒い肌のカーリーヘアの人、真っ黒の髪の黄色い肌の人・・・どんな人のもとにも朝は必ずやってきて、また夜がやってくる。いろいろな事件や事故が起きているところの反対側では太陽の恵みをいっぱいに受けて大きく育った植物を刈り入れてる家族がいたり、1滴の水さえも飲めず苦しんでる子供がいるところのお隣でクリスマスプレゼントに大喜びしてはしゃいでる子供もいます。

同じ星に生まれて同じように朝を何度も何度も迎えて生きてる私達なのにどうしてこんなに違うのでしょう。

そんなことを考えながら今、文章を綴ってる私に何ができるのかなぁと自問してみましたが、答えはただ一つ。やれることからやるしかない。

いつか生まれてくるかもしれない私達の未来の子供のために今私ができることを1つ1つやっていこう。いつの日か、この大きく思えて、実はちっぽけな地球という星に生まれてきた子供たちが本当に幸せな気持ちで朝を迎えられるように。

このCMではバックに流れる音楽が谷川賢作という、谷川俊太郎の息子が作曲をした曲を採用しているということは最近になって知りました。詩もいいけど音楽もすばらしいなぁと思っていただけに、これまた新たな感動でした。余談ですが、このCMの企業のHPでこの朝のリレーのスクリーンセーバーがダウンロードできます。

ネスカフェ(http://jp.nescafe.com/)

年末の忙しいこの時期に、何か大切なものを思い出させてくれるこのさわやかなスクリーンセーバー、おすすめです。

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