Ambition of TABACYA1
ince 21 SEP. 1997
コラム

演劇について(2)

というわけで、演劇を観るようになったのだけれど、しばらくの間は「リリパットアーミー」関連しか観ていなかった。まだ深く「演劇」というものに興味を持った訳ではなく、中島らもが書いた演劇を観るという方が主体だった。

が、もう一人の才能と出会ってしまった。ここから演劇に段々とはまってしまうことになる。

「三谷幸喜」
私が最初に出会ったのはTVの「やっぱり猫が好き」なんだけれど、面白い番組だとは思っていたが、この時は脚本家としては意識していなかった。

で、意識したのはいつかというと、ふとつけたTVの深夜放送。(振り返って調べると'92年4月30日(木)24:40〜27:39の放送である。よくもまぁ、こんな時間にTVなんぞ見ていたものだ。(笑))「ショウ・マスト・ゴー・オン」というタイトル。見たこともない役者ばかり。でも、これがめちゃくちゃ面白かった。いわゆるバックステージもので、とある劇団が公演をするのだが、その公演中に起こるハプニングをあの手この手を使いながら乗り越えていくというもの。

いったいこいつらはなんなんだろうとエンドクレジットまで確認して「東京サンシャインボーイズ」という劇団だということがわかった。この劇団の主催が三谷幸喜である。ちなみに役者陣は相島一之、伊藤俊人、梶原善、西村雅彦、他、現在はTV・映画の世界で活躍中の人ばかりである。その後「東京サンシャインボーイズ」が初の大阪公演(神戸では'92年5月に公演あり)を打つというので前売り券を買って期待満々で観に行った。それが'92年12月のこと。期待通りの面白さで、以降大阪公演がある度に足を運んだのである。「警部補・古畑任三郎」で三谷幸喜がブレークしたのが'94年で、その人気絶頂であった'95年1月に「東京サンシャインボーイズ」は活動を休止してしまった。(ちなみに大阪公演は'94年の大晦日が楽日で、チケットが取れないまま当日券を求めて劇場へ行き、立ち見だったのをよく覚えている。)

その後の三谷幸喜の活躍は言わずもがな。TVから映画へと活躍の舞台を広げている。が、現在も演劇を続けてくれているのが嬉しい。(現在、フジテレビで放送中の「HR」という番組はTVの世界に演劇を持ってきた感じがして面白い雰囲気だ。)

来る2024年9月に予定されている「東京サンシャインボーイズ」改め「老境サンシャインボーイズ」の「リア玉」(伊藤俊人氏が亡くなってしまったので公演中止かもしれないが。合掌。。。)は是非観に行きたいなぁ。。。

三谷幸喜という才能を、演劇を知らない人より早く楽しめたのは幸運である。
(つづく)

コラム情報
タイトル
演劇について(2)
コラムニスト
草馬一人
掲載日
2002/12/2
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