Ambition of TABACYA1
ince 21 SEP. 1997
コラム

Welcome to Shanghai(その3)

翌日は、朝から仕事です。上海では、近い距離をタクシーに乗っても大丈夫なのですが、ホテルの前の乗り場でさえタクシー待ちの行列で一杯でした。幸いな事にホテルから会社までは歩いて10分。街並みを眺めながら歩くことにしました。

行き交う人々は、やはりアジア系ですから違和感がありません。少し看板に漢字が多いことをのぞけば、やはり日本と変わりません。(その看板に、カタカナやあきらかに日本語と思われる単語「居酒屋」とか書いてありますからさらに違和感がありません。笑)ただ、少し違うかな?と思ったのは、スーツ姿が少ない事。平日の朝(この日は、火曜日)ですから、少し不思議な感じがしました。

少し歩くと大きな電気店と地下鉄を発見。マクドナルドもケンタッキーもありました。上海では、「肯徳基(ケンタージー/ケンタッキー)」「麦当労(マイダンラオ/マクドナルド)」と書く様です。(もちろん当て字だと思いますけど。)

会社に着いてからは、一通り挨拶したり、日本に電話をかけたりしましたが、全部日本語でしたので普通の出張と変わりません。11時前には、お昼からの仕事に向けて車で移動。中国の工業団地の様なところでしたが、新しく造成しただけあって道も広く快適ドライブでした。(社用車に乗せていただいたので、運転はもちろん安全運転。クラクションを鳴らしまくることもなく落ち着いて乗っていられました。)ただ、工業地帯の為、食事をする場所がありません。目的地を確認した上で、食事の出来そうな場所を探してうろうろすることになりました。

結局、見つけたのは近くのホテル。(中国ではホテルのことを「飯店、酒店、賓館」とか色々な呼び方がありますが、昔は食べ物やさんと泊まるところが一緒になっていたから、らしいです。)まだ少し時間は早かったのですが、奥の個室に通されました。なんかかなり高そうな店構えと雰囲気でしたけど、メニューを見せてもらうと(もちろん日本語のメニューです。)なんと、1品が、20元〜60元ぐらい。平均するとだいたい30元程度です。(1元は、だいだい15円ぐらい)もちろん、小鉢ではありません。たっぷり入っています。やっぱり安いなぁと思っていたら、現地では高いらしいです。どうもお金の感覚が違いますね。

仕事を終えて、会社に戻ってきたのが17時過ぎ。それから打ち合わせをして19時過ぎに食事に行こうという事になりました。しかし、運悪くこの日はバレンタインデーの為、お店はカップルで一杯。どこに行っても、お店の外まで行列が出来ていました。仕方ないので、しばらく時間をつぶそうということで、「襄陽路市場(いわゆる偽物市場)」に行ってみました。

ご存知偽物市場
怪しさ満載

もうすぐ閉店という時間だったのですが、人混みはすごく、小さなお店が建ち並ぶその雰囲気は、日本の縁日の様でした。しかし、一歩入れば、まったく違います。とにかくお店の呼び込みがすごい。すぐに2〜3人が寄ってきて「カバンあるよ。カバン」とか「時計買うか?時計」「見て。見て。カバン」と言いながら写真のたばを見せつけてくる。いちいち相手をしてられないので無視して通り過ぎるけれども、10mも20mを着いてきます。日本では考えられないぐらいパワフルです。(笑) 時折、巡回の警官とすれ違うと、呼び込みさん達は、蜘蛛の子を散らすようにどっかに行ってしまいますがすぐにまた寄って来て囲まれます。

同じ様な顔をしているのに、何故「日本人」と判るのかと、現地のスタッフに聞いたところ、どうやら服装で判断しているとのことでした。中国では、あまりスーツを着ないらしいので、こんなところをきょろきょろしながら歩くスーツ姿のアジア系は、日本人だけらしいです。(笑) なるほど、それでスーツ姿が少ないのかと妙に納得しました。

ブランド(偽ブランド)に混じって中国茶器やチャイナドレスなんかも売っています。値段は、あって無い様なものらしく、現地スタッフが「欲しいものがあったら言って。値切るから」と教えてくれました。彼によると、同じ偽物でも、良い(革を使って作っている)偽物と、悪い(粗悪品)偽物があるらしいです。一口に偽物といっても奥が深いんですねぇ。(って、偽物は偽物じゃん。笑)

ずっと進むと、その奥には本当の?市場が出現。肉や魚にフルーツまでところ狭しと並べられています。衛生的にどうかなぁとは思いましたが、やっぱりかなり安いらしいです。流石にここではあんまりしつこい勧誘はありませんでしたね。

このあたりは、会社やホテルにマンションなど、大きなビルが建ち並ぶ地域なのに、この市場は迫力では負けていません。発展途上のものすごいパワーを感じました。残念ながら、この偽物市場は5月で撤去・撤収されるそうなのですが(今までも何度もそんな噂があったけれど、今度は本当らしい。)きっとまたどこかに出来るんでしょうね。(つづく)

コラム情報
タイトル
Welcome to Shanghai(その3)
コラムニスト
TABACYA1
掲載日
2006/3/6
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