安楽椅子探偵

TVで流行の「24」とか「LOST」「プリズンブレイク」といった海外ドラマは、好きですか?私はあんまり見たことない(TV自体をあんまり見ないので)んですけどね。

海外のTVドラマと言えば、子供の頃見た「鬼警部アイアンサイド」というのが記憶に残っています。犯罪者の銃弾に倒れ下半身不随になった「アイアンサイド警部」が、その後車椅子に乗りながらも、3人の部下の助けを借りながら事件を解決していく物語です。(テーマ曲は「ダウンタウンDXの視聴者は見た」のコーナー曲として使われたりしてるので聞いた事があると思います。)3人の部下の集めた証拠をもとに、アイアンサイドが推理し犯人を捕らえるという物語なのですが、毎回その名推理には「すげぇ」と驚いたものでした。

推理小説の世界では、椅子に座ったまま(現場に行かず)集められた証拠だけで事件を解決する探偵を「安楽椅子探偵」と言います。先入観にとらわれず、問題を一つずつ解明していくことで、最終的な答えにたどり着く、その姿はとても格好良くて、ついつい物語の主人公に引き込まれて行きます。

最近はまっているのは「加藤元浩」の書く「Q.E.D.照明終了」という漫画で、主人公が、友人の持ち込んだ難問を自室にいて推理だけで解決してしまう姿は、まさに「安楽椅子探偵」そのもので、やっぱり「かっちょええ」と思っています(笑)

もう一つ、大好きな「安楽椅子探偵シリーズ」に「綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状」というのがあります。1999年から不定期に続くこのシリーズは、すでに7作が放映(DVDは6巻発売)されているテレビシリーズです。推理作家として有名な「綾辻行人」「有栖川有栖」が組んで視聴者に「エレガントな推理で犯人と、そのトリックを当ててみろ!」というスタイルの懸賞クイズです。懸賞というスタイルをとっているため、回答編は出題編の翌週放映されます。視聴者はその一週間に色々と推理をして応募することになっています。

「安楽椅子探偵」が格好良く活躍するには証拠が必要です。探偵の手足となって証拠集めをする協力者は、それが「重要」かそうでないかは判らずに、証拠を集めます。時には偶然見つけた「証拠」がとても「重要な証拠」だったりもします。ですから、視聴者側は、時には「あの時、あの証拠がなかったら、探偵は間違った答えを導いてしまったんじゃ無いのか?」とか疑ってしまいます。そうなると「次は間違ってしまうのでは無いか?いや、この犯人は実は犯人じゃ無いでは無いか?」と思ってしまうことがあります。

そんな時、名探偵は「何かが足りない気がする」と名台詞を言います。すると新しい証拠や証言が出てきて、物語は解決に向かっていきます。そして最後には、犯人が「自白」をするのです。視聴者側は、犯人の「自白」を聞いて「ああ、やっと解決した」と認知する訳です。そのため、名探偵は「犯人もが納得する、もう逃げられないと思う」ほどの「完璧な推理」が求められるんです。だから格好良いんですね。

ところで、最近の私はもっぱら「安楽椅子パチンカー」です。自宅でテレビゲームのパチンコをしているのです。これだと勝つことはありませんが、大負けして泣きそうになることもありません。 これもひとつの問題解決の手段ですよね(笑)

前の記事
生キャラメル
次の記事
駒川商店街