ウーマンズ・アイランド

「チャングムの誓い」の"クミョン"に似ていると言われたアピラです。

先日、これまた顔が似ていると言われる林真理子さんの小説「ウーマンズ・アイランド」を読みました。

東京のとある街を舞台に、30歳前後の働く女性達が10人ぐらい登場する短編小説集で、まさに自分にとって等身大。微妙なお年頃のビミョーな心境が実にうまく描かれ、ところどころ自分自身を重ね合わせながら、あっという間に読み終わりました。

私の場合、肩書き(タイトル)はこうなるだろう。

「広告代理店勤務派遣社員 アピラの場合」

よく人から聞かれる。

「広告代理店で、どんな仕事してるの?」

私の場合、まず毎朝、新聞を各紙読むことから始まる。これは、お得意様の競合他社の広告をチェックして抜き出しているのだ。

しかし私の場合は広告をチェックするだけでなく、気になる記事にはすぐ目が留まってしまい、読みながらやっているので、けっこうこの作業には時間がかかる。

そうこうしているうちに、11時ぐらいになると同僚からランチの誘いが入る。今日は何を食べよっかーなどと相談しながら、西梅田界隈に繰り出す。

他にはビデオのダビングをしたり、掲載の雑誌を発送したり、資料作りをお願いされたりする。常にたくさんの雑誌に埋もれているので、余った雑誌とかは自由に読んでもよい。

私は最初、デスクで雑誌を読むということに物すごく抵抗感があった。それまでの仕事は、電機メーカーの経理、航空会社の地上職と、どれもカタイ職場だったので、広告代理店のこの一見遊びと区別がつかないような雰囲気にはとても戸惑った。

まあでも今はこの“ゆるい”感じがけっこう好きだ。

広告業界は学生時代から最も興味があった分野だったので、今やっている仕事内容はほんの片隅だが、その集団の中に属しているだけでもちょっと楽しい。

そして今の会社は何よりラクだ。精神的に落ち着いていて、楽しく暮らせる。

これまでは電機メーカーの経理、航空会社の地上職をやって、広告代理店に来た。関連性のまるで無い経歴だ。自分でもうまく説明できないが、やりたかったことを一つ一つクリアしていったらこうなっていた。

しかしながら、無謀な転職のおかげでいっぱい友達が出来たし、その子達と海外によく行く。いろんな業界の人と知り合えたのは自分にとって財産になったと思っている。

先日、映画の試写会で受付の仕事を手伝った。来場者全員にパンフレットなどを配り、開演時間が迫ってくるとお客様に急いでもらうよう促した。久しぶりに接客をして、いっぱいしゃべって喉が疲れた。しかし、疲れながらも気がつけば笑顔が普段より多く出ていた気がした。

また接客業への血がフツフツと沸き始めている・・・やばい!

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